「また来たい」と言ってくれても、来ない現実
昔の私は、お客様から「また来たいです!」と言われるたびに嬉しくて、
「よかった、きっとまた来てくれる」と安心していました。
でも、次回の予約が入ることは少なくて、
ふと気づけば予約表はスカスカ。
一時的な売上に一喜一憂して、ずっと心が落ち着かなかったんです。
売上が安定しないのは、“次の来店が決まっていないから”
そのときの私は、
「来店してくれた=ゴール」になっていたんだと思います。
でもサロン経営って、その日限りの売上じゃなく“継続”がすべて。
どれだけ満足して帰ってもらえても、
次に来てもらえなければ売上はゼロと同じなんです。
「サロンの価値」を感じた人が、また来たいと思ってくれる
私はあるとき気づきました。
リピートって、【施術の満足】や【提案のうまさ】だけじゃない。
一番最初に必要なのは——
「このサロンに来る意味がある」とお客様自身が思えているかどうか。
「また来たい」と思ってもらうには、
まずそのサロンの“価値”をちゃんと感じてもらえていることが土台なんです。
“また来てね”ではなく、“次は○週後がベストです”と伝える
お客様に価値を感じてもらえたとき、
ようやくその後の行動(=リピート)につながっていきます。
だから私は、その価値を伝えた上で、
「この仕上がりをキープしたいなら、〇週後のご来店がおすすめです」
「次回は●日〜△日くらいがちょうど良いタイミングですよ」
と、プロの視点で理由を添えて“次回”を提案するようにしました。
すると、「じゃあそのくらいでお願いします」と
自然に次回予約を入れてくださる方が増えていったんです。
それでも次回予約が入らなかった時の“フォロー導線”
もちろん中には、「予定がわからなくて…」と
その場で次回予約を入れずに帰られる方もいらっしゃいます。
また、予約を入れていても日々の忙しさで
「キャンセルしようかな…」と思ってしまうこともありますよね。
だから私は、そんな方に向けて手書きのおハガキをお送りしています。
ご来店のお礼と、サロンの想いを込めて。
忙しい日常の中で、ふとサロンを思い出してもらえるように。
「ハガキ嬉しかったです」
「そろそろ行かなきゃと思い出しました」
そんな声をいただけるたび、想いが届いたことを実感します。
これは“来なかった人を追いかける”のではなく、
“次回を忘れられないようにそっと支える”ためのフォローです。
リピートは“順番”でできている
リピートは、ただ施術が上手いだけでは生まれません。
① まず、「このサロンに来る意味がある」と
価値を感じてもらえていること
② そして、その上での施術や接客の満足
③ 最後に、次回来店を提案する導線がしっかりあること
この3つの順番がそろったときに、自然なリピートが生まれるんです。
リピートは願うものじゃない。“設計”でつくるもの
次回予約を取ってもらうことに、昔の私はどこか抵抗がありました。
でも今はハッキリ言えます。
「また来てくれるといいな」と願うのではなく、
「また来てもらうための流れをつくっておく」ことが、
売れ続けるサロンには必要です。
リピートは偶然ではなく、設計でつくれる。
その実感が持てたことで、サロン経営はずっとラクになりました。
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